学資保険とNISA、解約して比べてみて見えてきたもの

学資保険って入っておいた方が安心なんだよね、でもNISAの方が増えるって聞くし、うちにそんな余裕があるわけでもないし——娘が生まれてから、ずっとこの堂々巡りを繰り返していた。

先に断っておくと、この記事に「絶対の正解」は書いていない。学資保険とNISA、実際に両方を経験してみてわかった数字と仕組みをそのまま並べる。それを見た上でどちらを選ぶかは、読んだ人自身に決めてほしい。ちなみにわたし自身は、増える方に賭けてNISAを選んだ。

💡 この記事でわかること

学資保険とNISAの仕組みの違い、学資保険を解約したときに実際いくら戻ってきたか、なぜ「投資はセンスが必要」という思い込みが崩れたのか、そして今の運用状況(実測値)まで。

この記事は、子どもが生まれたばかりで大きな余裕があるわけではなく、学資保険にすべきかNISAにすべきか決めきれずにいる人に向けて書いた。すでに学資保険に入っている人も、「本当にこのままでいいのか」を考えるきっかけにしてもらえたらと思う。

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目次

そもそも学資保険とNISA、何を比べればいいのか

学資保険は「保険」、NISAは「投資の非課税制度」。そもそもの仕組みがまったく違うので、本来は単純に比べられるものではない。学資保険は毎月保険料を払い、満期や進学のタイミングでまとまったお金を受け取る仕組みで、多くの場合は死亡保障もセットになっている。NISAは、投資信託や株式などを買って、その値上がり益や分配金にかかる税金が非課税になる制度だ。

ただ、うちを含め多くの家庭にとって、この2つは「子どもの将来のお金をどう準備するか」という同じ目的のために天秤にかけられている。たとえば学資保険は満期まで続ければあらかじめ決めた金額を受け取れるが、NISAは相場次第で受け取れる額が変わる。この記事では、仕組みの違いを踏まえた上で「増えるかどうか」「どれくらいリスクを取れるか」という軸で、実際の数字を並べて比べていく。

学資保険を21ヶ月払って解約したら、いくら戻ってきたか

加入したときの状況

娘が生まれてすぐ、0歳のときに学資保険に加入した。理由は、そこまで深く考えていなかった。「みんな入っているものだと思ったから」「保険なら減らないから安心」という、漠然とした安心感が決め手だった。月1万円の保険料を、それから毎月払い続けた。

解約時の実測値

娘が2歳になったころ、この学資保険を解約した。加入してから解約まで、期間にして21ヶ月。払い込んだ保険料の総額は21万円だった。それに対して、解約時に戻ってきた解約返戻金は18万円。差額の3万円は、そのまま消えた。

返戻率(払い込んだ保険料に対して、戻ってくる金額の割合)にすると約85.7%。つまり21万円を用意して18万円しか返ってこなかった、ということになる。これが、途中で解約するということの実際の重さだった。

💡 学資保険の実測値

加入:娘0歳のとき/解約:娘2歳のとき(21ヶ月)
月払込額:10,000円/払込総額:210,000円
解約返戻金:180,000円(元本割れ30,000円、返戻率約85.7%

大手他社の返戻率と比べてみる

自分の保険がどうこうという話とは別に、学資保険全体の返戻率がどれくらいなのか調べてみた。2026年時点、大手生命保険各社の学資保険の返戻率は、ソニー生命が最大約127.4%、明治安田生命が最大約120.6%、日本生命が約112%、アフラックが約112.9%といったところだった。

⚠️ 注意

上記の返戻率は「10歳払い済み」など保険料の払込期間を短くし、受け取り時期を大学入学時などに集中させた場合の最大値。満期まで続けた場合の数字であり、途中で解約すればこの水準は成立しない。むしろ元本割れするのが一般的で、わたしのケースもその通りになった。

たとえば返戻率120%の学資保険を18年続ければ、払い込んだ額の1.2倍で戻ってくる。悪くない数字に見える。ただそれは「最後まで続けられたら」の話で、わたしのように途中で解約すれば、その前提はあっさり崩れる。

なぜ解約したのか。「投資はセンスがいる」という思い込みが崩れた理由

センスが必要だと思っていた理由

そもそも学資保険を選んだのは、投資に対して漠然とした苦手意識があったからだった。株なんてセンスがある人だけが勝てるギャンブルで、自分みたいな素人が手を出したらほぼ負ける。そう思い込んでいた。だから「増えなくてもいいから減らない方」として、学資保険を選んでいた。

ところがNISAについて調べ始め、お金系のYouTube動画をいくつも見ていくうちに、その前提がだんだん揺らいでいった。

金融庁データが教えてくれたこと

特に印象に残ったのが、金融庁が公開している「NISA早わかりガイドブック」に載っているシミュレーションだった。1989年以降、国内外の株式と債券に毎月同じ金額を積み立てた場合の年間収益率を調べたもので、保有期間が5年だと100万円74万円〜176万円まで大きく振れる。ところが保有期間20年になると、100万円186万円〜331万円というレンジに収まり、どの時点から積み立てを始めても元本割れになったケースはなかったという。

保有期間 100万円が5年後・20年後にどうなったか 元本割れ
5年保有 74万円〜176万円 あり
20年保有 186万円〜331万円 なし(1989年以降)

出典:金融庁「NISA早わかりガイドブック」。国内外の株式・債券に分散して積み立てた場合のシミュレーションであり、特定の指数や商品を推奨するものではない。将来の運用成果を保証するものでもない。

市場は長期では回復してきたという事実

これはセンスの良し悪しの話ではなく、統計の話だった。期間が長くなるほど、年ごとの値動きのブレが均されていく。たとえば2000年前後のITバブル崩壊、2008年のリーマンショック、2020年のコロナショックと、市場が大きく下落した局面はこれまでの歴史の中で何度もあった。それでも長期で見れば、市場はそのたびに時間をかけて回復してきた。

つまり、必要なのはセンスではなく、時間と続ける仕組みだった。ここに気づいたとき、学資保険を続ける理由が自分の中で薄くなっていくのを感じた。

NISAに乗り換えてから、今どうなっているか

最初はS&P500、今はNASDAQ100に

学資保険を解約した2ヶ月後、2026年3月からNISAで娘の教育資金分の積立を始めた。最初はS&P500を選んだ。ただ、その後もいろいろ情報を追いかけているうちに気持ちが揺れて、結局NASDAQ100(楽天・プラス・NASDAQ-100インデックス・ファンド)に一本化した。ここは何度か迷走した自覚がある。

月5,000円+臨時収入というゆるいルール

無理のない範囲で続けることを優先し、月の積立額は最低5,000円に設定した。それに加えて、娘がもらったお年玉や、こちらに臨時収入があったときにその都度追加で入れていくという、ゆるいルールにしている。たとえば臨時収入が数千円だけの月もあれば、お年玉でまとまった金額を入れる月もある。娘はまだ小さく、18歳まで時間がある。だから今多少下がっても、慌てず淡々と続けられる金額感を意識した。

今の評価額

2026年7月時点、NASDAQ100の保有分は27,210口、取得価格は約50,500円、評価額は51,911円。差額は+1,411円の含み益になっている。

💡 NISA側の実測値(2026年7月時点)

保有:NASDAQ100 27,210口/取得価格:約50,500円/評価額:51,911円(含み益+1,411円
目標:娘18歳(2042年)までに500万円

決して大きな金額ではない。それでも、学資保険では3万円のマイナスから始まったことを考えると、プラスに転じているという事実だけで気持ちはずいぶん軽くなる。もちろん、この含み益は明日には消えているかもしれない。それでも18年という時間をかけて、あの金融庁のデータのような形に近づいていくことを今は期待している。

500万円の目標に、今のペースで届くのか試算してみた

ここまで実測値を並べてきたが、一番知りたいのは「このペースで本当に500万円に届くのか」だと思う。期待だけで終わらせず、数字で試算してみた。

今のペースをそのまま伸ばすとどうなるか

2026年3月の開始から2026年7月までの5ヶ月で、取得価格は約50,500円。お年玉や臨時収入を含めた実績ベースの月平均はおよそ1万円だった。ちょうど学資保険で払っていた金額と同じなので、ここでは条件をそろえて月1万円で計算する。娘が18歳になるまで残り約16年(192ヶ月)あるとして、このペースをそのまま続けた場合を試算した。

想定利回りは1つに絞らず、金融庁のガイドブックに載っている2つのシミュレーション(100万円が20年で186万円〜331万円というレンジ)を参考に、保守的なケースを年率3%、楽観的なケースを年率6%として計算した。

想定利回り 18歳時点の想定評価額 500万円まで
保守的(年率3%) 254万円 246万円不足
楽観的(年率6%) 335万円 165万円不足

⚠️ 注意

この試算は月10,000円・年率3%または6%という仮定を置いた単純計算であり、将来の運用成果を保証するものではない。税金・手数料も考慮していない。

結果を書くと、今のペースのままでは、保守的でも楽観的でも500万円には届かない。届かせるには、保守的な想定なら月約2万円、楽観的な想定でも月約1.5万円まで積立額を引き上げる必要がある計算になった。これは今のわたしにとって、かなり大きな数字だ。

学資保険を1万円で18年間払い続けていたらどうなっていたか

比較のため、もし学資保険を解約せずに月1万円を18年間払い続けていたらどうなっていたかも計算してみた。払込総額は18年×12ヶ月×1万円=216万円。これに、先ほど紹介した大手他社の最大返戻率(120%〜127%)を当てはめると、満期の受取額は約259万円〜274万円という計算になる。

⚠️ 注意

返戻率120%〜127%は「10歳払い済み」等の条件付きの最大値。18年間毎月払い続ける一般的な契約では、実際の返戻率はこれより低くなる可能性が高い。あくまで比較のための最良ケースとして計算している。

18歳時点の想定額
学資保険を18年継続(最大返戻率適用) 259万円〜274万円
NISA・月1万円(保守的3%) 254万円
NISA・月1万円(楽観的6%) 335万円

同じ月1万円で条件をそろえて比べると、NISAの保守的なケース(約254万円)は、学資保険を最良条件で18年続けた場合(約259万円〜274万円)をむしろ下回る結果になった。NISAが学資保険よりはっきり有利と言えるのは、年率6%前後で運用できた楽観的なケース(約335万円)に限られる。500万円という目標に対しては、どちらのルートを選んでも、月1万円のままでは足りない可能性が高い。

この記事を書きながら、自分でも少し身が引き締まった。ただ、毎月の積立額をいきなり1.5万〜2万円に固定するのは、今のわが家にはハードルが高い。だから毎月の金額はこのまま無理のない範囲に据え置き、不足分はボーナスや臨時収入が入ったタイミングでスポット投資として埋め合わせていくつもりだ。もともと娘のお年玉や臨時収入をその都度追加してきたやり方の延長線上でもあるので、これなら無理なく続けられそうだと思っている。

学資保険とNISA、実際どちらが自分の家庭に合うのか気になった方は、まず楽天証券の口座開設だけでも済ませておくと、あとで比較検討しやすくなる。口座を持っているだけなら費用はかからない。

学資保険が向いている人、NISAが向いている人

ここまで数字を並べてきたが、これは「NISAの方が優れている」と言いたいわけではない。学資保険にも、NISAにはない良さがある。向き不向きを整理してみる。

学資保険 NISA
元本保証 満期まで続ければあり なし
途中解約 元本割れしやすい いつでも引き出せる
続けやすさ(強制力) 解約しにくく続けやすい 自分の意志が必要
長期のリターン 返戻率105〜127%程度 20年で186〜331%(金融庁データ)

学資保険が合う人

元本割れが1円でも許せない人、あるいは自分の意志では貯金を続けられる自信がない人には、学資保険の「解約しにくいからこそ続く」という仕組みがそのまま強みになる。たとえば「増やす自信はないけれど、絶対に減らしたくない」という人には学資保険の方が合っている。契約者に万一のことがあった場合の保障が欲しい人にも向いている。

NISAが合う人

多少の値動きは受け入れられて、時間をかけてでも増える可能性に賭けたい人にはNISAが合う。子どもがまだ小さく、18年という時間を味方にできる家庭ほど、このメリットは大きくなる。あなたなら、どっちを選ぶだろうか。

まとめ|わたしは増える方に賭けた。あなたはどっちを選ぶ?

✅ この記事のまとめ

  • 学資保険は途中解約すると元本割れしやすい。わたしの場合は21ヶ月・21万円払込で、解約返戻金は18万円3万円の元本割れ)だった
  • NISAは元本保証がない代わりに、金融庁データでは20年保有なら1989年以降元本割れしたケースがない
  • 投資に必要なのはセンスではなく、長期・積立・分散という時間をかけた仕組みだった
  • どちらが正解ということはなく、元本保証を取るか、増える可能性を取るか、自分の家計と考え方に合う方を選べばいい
  • 学資保険と同じ月1万円で試算すると、保守的なケースは学資保険の最良条件(約259万〜274万円)をむしろ下回り、楽観的でも500万円には届かなかった。毎月の積立額は据え置き、不足分はボーナス等のスポット投資で埋め合わせていく方針にした

学資保険とNISA、どちらも子どもの将来のお金を準備するための手段であることに変わりはない。ただ、仕組みも、リスクの取り方も、まったく別物だった。

わたしは、増える方に賭けてNISAを選んだ。まだ結果が出たわけではなく、この記録も道半ばだ。それでも、同じように迷っている人がいたら、この数字が判断材料の一つになれば嬉しい。もし読んでいて「うちも増える方に賭けてみようか」と思えたなら、まずは口座を開くところから、少額で一歩を踏み出してみてほしい。あなたなら、どっちを選ぶだろうか。

参考・出典

※本記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。リンクを経由して購入いただいた場合、わたしに少額の報酬が入ることがあります。記事の内容はリンクの有無に関わらず、わたし自身の評価・意見に基づいています。

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