NF・グローバルメモリETF(639A)の構成銘柄を数えたら40社。うち9社が日本企業でした

2026年9月30日に、NF・グローバルメモリETF(639A)が東証に上場します。AIのメモリ半導体に投資するETFです。

野村アセットマネジメントの商品ページには「世界を代表するメモリ・ストレージ企業20社に厳選投資」とあります。

それで中身を見にいったのですが、数えたら40社ありました。

先に言っておくと、わたしはこれを買っていません。上場前なので誰も買えません。だから値動きの感触も、売買のしやすさも書けません。書けるのは、公表されている資料に何が書いてあるかだけです。

この記事の数字は、Solactiveの指数ガイドライン(18ページ)とファクトシート、指数の入れ替え告知、そして野村アセットマネジメントの商品ページから取りました。2026年9月7日時点です。投資信託の情報は楽天証券でも確認しています。

目次

9月30日に上場する、AIメモリのETFです

項目内容
銘柄コード639A
名称NEXT FUNDS Solactive グローバル・メモリ指数連動型上場投信
(愛称:NF・グローバルメモリETF)
上場日2026年9月30日(予定)/設定 9月28日
信託報酬0.605%(税込)
決算年1回・9月10日
NISA成長投資枠
連動する指数Solactive Global AI Memory Semiconductor Index
(日本語名:Solactiveグローバル・メモリ指数)
運用野村アセットマネジメント

HBM、DRAM、NANDフラッシュ。AIの需要で伸びている分野です。それをまとめて買えるETFが、日本にできる、という話です。

「20銘柄」と書いてあります。数えたら40社でした

銘柄数について、3つの資料を見ました。

出典銘柄数
野村AMのプレスリリース「時価総額上位20銘柄を選定します」
Solactiveの指数ガイドライン(2.2節)3つのカテゴリから 5社+5社+30社=最大40社
Solactiveのファクトシート(2026年9月4日)Index Members 40
Solactiveの入れ替え告知(2026年2月5日実施)実名で並んでいるのを数えて40社

3つの一次資料が、そろって40です。ファクトシートは配当なし版(PR)と配当込み版(TR)の両方を開きましたが、どちらも40でした。

「20」と書いてある理由は、わたしには分かりません。間違いだと言いたいのではなく、数えたら40だった、というだけです。

日本企業が9社入っています。キオクシアもソニーも

40社の中身です。2026年2月5日時点の構成で、Solactiveが実名で公表しているものです。

社数会社
米国13マイクロン/アプライドマテリアルズ/KLA/ラムリサーチ/サンディスク/シーゲイト/ウエスタンデジタル/テラダイン/エンテグリス/MKS/オントー/フォームファクター/デル
韓国12サムスン電子/SKハイニックス/ハンミ半導体/EOテクニクス/ユージーンテクノロジー/ISC/コーヨン/リノ工業/パークシステムズ/テックウィン/東海カーボンコリア/ウォニックIPS
日本9キオクシアソニーグループ/キヤノン/アドバンテスト/東京エレクトロン/ディスコ/レーザーテック/SCREENホールディングス/KOKUSAI ELECTRIC
台湾3鴻準精密/JENTECH/WINWAY
イスラエル2カムテック/ノヴァ
オランダ1ASML(米国ADR)
40

日本企業が9社。40社のうち4分の1近くです。

キオクシアが入っています。ソニーグループも、キヤノンも入っています。「AIメモリのETF」と聞いて日本株を思い浮かべる人は少ないと思うのですが、実際にはそうなっています。

SKハイニックスも、もちろん入っています。こちらは上位3社の1つです。

ただしこれは2月5日時点の名前です。9月4日時点でも社数は40のままですが、入れ替わっている可能性があります。次で書きますが、実際に8月に入れ替わっています。

上位3社で44%。これは偶然ではありません

ファクトシートに載っている構成上位10社です。2026年9月4日時点

会社組入比率
1マイクロン・テクノロジー米国16.63%
2サムスン電子韓国14.83%
3SKハイニックス韓国12.59%
4アドバンテスト日本5.11%
5ASML(米国ADR)オランダ4.75%
6ラムリサーチ米国4.24%
7KLA米国3.86%
8アプライドマテリアルズ米国3.66%
9サンディスク米国3.57%
10東京エレクトロン日本3.36%
合計1社あたり
上位3社44.05%14.68%
上位10社72.60%7.26%
残り30社27.40%0.91%

残りの30社は、1社あたり1%を切ります。40社と言っても、動かしているのは上の3社です。

そして44%という数字は、たまたまではありません。ガイドラインにこう書いてあります。

ウェイトのルール(ガイドライン2.3節)内容
1銘柄の上限20%
メモリ本体(Memory IDMs)カテゴリ40〜45%
ストレージ カテゴリ8〜15%
材料・部品・装置 カテゴリ35〜45%
メモリ本体の上位3社の合計45%が上限
韓国上場の材料・部品・装置合計で最低5%

上位3社の44.05%は、45%の上限に張り付いた数字です。

聞いたことのない韓国企業が並ぶ理由

上の表に、EOテクニクス、ユージーンテクノロジー、リノ工業、テックウィンといった名前が並んでいます。日本ではまず聞きません。

これもルールでした。ガイドライン2.2節に、銘柄の選び方が書いてあります。

カテゴリ何社選ぶか条件
メモリ本体(Memory IDMs)時価総額の上位5社
ストレージ時価総額の上位5社
材料・部品・装置時価総額の上位30社うち韓国上場が最低10社

「韓国上場を最低10社」というルールが、最初から入っています。だから韓国の装置メーカーがまとまって入ってきます。

上場市場も決まっていて、韓国取引所・ニューヨーク証券取引所・ナスダック・東京証券取引所・台湾証券取引所の5つだけです。時価総額5億ドル以上、1日の平均売買代金100万ドル以上、という条件もあります。

2月と5月で、指数の持ち方そのものが変わっています

入れ替え告知を4回ぶん並べて気づいたことがあります。

実施日指数が直接持っているもの
2026年2月5日40社を直接(アドバンテストもキオクシアもマイクロンも、名前が並んでいる)
2026年5月8日〜韓国企業12社+「Solactive International AI Memory Semiconductor Index」という別の指数1本=13要素

5月から、韓国株だけを直接持って、それ以外はもう1つの指数にまとめる形に変わっています。

だから告知には13行しか並びません。ファクトシートの「40社」と上位10社は、その中の指数の中身まで開いて数えた数字です。

なぜ変えたのかは、公表資料には書かれていませんでした。韓国株の扱いに関わる事情ではないかと思いますが、根拠がないので推測は書きません。

上がりすぎると、自動で売られます

ここは知っておくと役に立つと思います。

この指数には、毎月の点検日があります。ガイドラインで「REVIEW DAY」と呼ばれていて、1月・4月・7月・10月を除く各月の最終営業日です。

その日にこうなっていたら、5営業日後に強制的に戻されます。

点検日にこうなっていたらこう戻される
1銘柄の比率が25%を超えている22%まで下げて、他の銘柄に配り直す
メモリ本体カテゴリの合計が50%を超えている45%まで下げて、比例して配り直す

つまり、マイクロン・サムスン・SKハイニックスが上がりすぎると、このETFは自動的にその3社を減らします。

メモリ相場が良いときほど、勝っている銘柄が削られる。分散という意味では効いていますし、上がり切るまで乗りたい人には向きません。どちらが良いという話ではなく、そういう作りだということです。

1年で+338%。同じ1年で-39.9%

指数の実績です。2020年11月4日を1,000として計算されていて、2026年9月4日時点の値は10,505.60です。

期間リターン同じ期間の最大下落
30日+4.22%-9.18%
90日-0.13%-39.90%
180日+79.84%-39.90%
360日+338.51%-39.90%
年初来+151.73%-39.90%
設定来(2020年11月〜)+950.56%-46.52%

1年で4.4倍になり、同じ1年のどこかで4割下げています。

年率のリターンは+49.68%、年率の値動きの荒さ(ボラティリティ)は設定来で32.75%、直近360日では53.73%です。

そして直近90日は-0.13%です。4.4倍になった1年のうち、最後の3か月は横ばいでした。「1年で4.4倍」だけを見ると誤解します。

入れ替えは年2回なのか。8月に入れ替わっていました

野村AMの商品ページには、こう書かれています。

構成銘柄は年2回見直し。毎年5月/11月に指数ルールに基づき銘柄入れ替えを行います。

ところがSolactiveの告知を2つ並べると、8月に入れ替わっています。

2026年8月6日の入れ替え銘柄
外れたPSKホールディングス/東海カーボンコリア
入ったTES/TSE

ガイドラインの定義も見ました。

用語定義
REBALANCE DAY(入れ替えの日)2月・5月・8月・11月の第1水曜
SELECTION DAY(銘柄を決める日)入れ替え日の20営業日前
REVIEW DAY(毎月の点検日)1月・4月・7月・10月を除く各月末
臨時の入れ替え「行わない」と明記(3.2節)

わたしにはこれが年4回に読めました。ただ、公式に「年2回」と書いてある理由は分かりません。数え方が違うのかもしれません。気になるなら、運用会社に聞くのがいちばん確実です。

分からなかったこと

正直に書いておきます。1つ、最後まで説明できませんでした。

野村AMの商品ページには「構成比率は上位3企業(マイクロン・テクノロジー、SKハイニックス、サムスン電子)で約7割を占めています(2026年6月末時点)」とあります。

でも9月4日のファクトシートでは44.05%です。

上位3社上位10社
2026年9月4日(ファクトシート実測)44.05%72.60%
野村AM「約7割」(2026年6月末時点)約70%記載なし

この間に何があったかは分かっています。5月8日に指数の持ち方が変わり、8月6日に銘柄が入れ替わっています。基準日も3か月違います。

それでも70%と44%は開きすぎです。ちなみに9月4日時点の「上位10社」の合計が72.60%で、こちらは約7割とほぼ同じです。偶然かもしれません。

どれが正しいのか、わたしには決められませんでした。推測で埋めるのはやめておきます。

向いている人と、向いていない人

理由
向いている:メモリ半導体にまとめて賭けたい人個別株を選ばずに40社に分散できる。信託報酬0.605%
向いている:日本株も含めたい人40社のうち9社が日本企業。キオクシア・ソニー・アドバンテストなど
向いている:上がりすぎを自動で抑えたい人毎月の点検で25%・50%を超えると強制的に戻る
向いていない:値動きの荒さに耐えられない人直近360日の年率ボラティリティ53.73%、最大下落-39.90%
向いていない:勝ち銘柄に乗り続けたい人上位3社は45%で頭を打つ設計
向いていない:分散を目的にする人上位3社で44%。実質は3社への集中投資に近い
向いていない:上場直後の売買のしやすさを重視する人新規上場ETFなので、当面の出来高は読めない

手元で1つだけ確かめてみてください。いま持っている投資信託にマイクロンとサムスンとSKハイニックスがどれだけ入っているか。半導体系やハイテク系を持っているなら、たぶん重なります。

この記事で出てきた数字

数字何の数字か
40指数の構成銘柄数。公式の商品ページは「20銘柄」
940社のうちの日本企業の数
44.05%上位3社(マイクロン・サムスン・SKハイニックス)の合計
72.60%上位10社の合計
0.91%残り30社の1社あたり平均
45%メモリ本体上位3社のウェイト上限。44.05%はここに張り付いている
25% / 50%毎月の点検で強制的に戻される線
+338.51%指数の直近360日のリターン
-39.90%同じ360日の最大下落
-0.13%直近90日のリターン
0.605%信託報酬(年率・税込)
639A銘柄コード。2026年9月30日上場予定

公式に「20銘柄」と書いてあるものを数えたら40社で、そのうち9社が日本企業だった。それだけの話です。

新しいファンドの中身を数える話は、楽天テック12でも同じことをやりました。あちらは12銘柄と書いてあって、上位7社で84%でした。

上場は9月30日です。買うかどうかの前に、目論見書の構成銘柄のページを1枚だけ開いてみてください。

※本記事は情報の整理を目的としたもので、特定の金融商品の購入を勧めるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。数字はすべて2026年9月7日時点で公表されている資料から取っています。指数の構成銘柄・比率・ルールは変更されることがあります。最新の情報は交付目論見書および運用会社の公式サイトでご確認ください。
※本記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。リンクを経由して口座開設等をいただいた場合、わたしに少額の報酬が入ることがあります。記事の内容はリンクの有無に関わらず、わたし自身の評価・意見に基づいています。

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