調べるほど下手になっていました。
積立を始めた最初の119日で、3回、設定を変えました。変えるたびに、前より良くしたつもりでした。
本を読んで、記事を読んで、動画を見て、そのたびに何かを直しました。商品を足したり、比率を変えたり、積立の頻度を変えたり。勉強しているつもりだったし、実際その時間は楽しかったです。
それを全部並べてみたら、やっていたことは6つに整理できました。そしてそのうち5つは、同じ失敗でした。
先に書いておくと、行き着いた結論は、どこにでも書いてある4つです。この記事にあるのは結論のほうではなく、そこに行き着くまでにわざわざ遠回りした4か月の記録です。
やったことは、だいたいこの6つです
ひとつずつ、そのときの自分の言い分と一緒に並べます。どれも、やっている最中は正しいことをしているつもりでした。
| やったこと | そのときの言い分 | 数字 |
|---|---|---|
| ① 話題の銘柄が欲しくなる | 成長するのは間違いない | もう持っていた |
| ② 勝っている方に乗り換えたくなる | 数字が出ている方が正しい | 23%と48% |
| ③ 細かくすれば続くと思う | 毎日500円なら無理がない | 58日 |
| ④ 分散したつもりで集中していた | 4本持っているから安心 | 4本で9割 |
| ⑤ 設定をいじり続ける | 最適化しているつもり | 119日で3回 |
| ⑥ 入金力を後回しにする | 信託報酬は0.01%まで比べていた | 275円 |
① 話題の銘柄が欲しくなる
ニュースで盛り上がっている会社を見ると、欲しくなります。わたしはエヌビディアで一度そうなりました。
買う前に、自分の積立の中身を調べてみました。個別株はゼロなのに、投資信託を通してすでに持っていました。金額まで出したので、そこはエヌビディアが欲しくなって調べたら、もう持っていた話に書いています。
買っていたら、すでに持っているものを、もう一度買うところでした。
② 勝っている方に乗り換えたくなる
成績を並べると、どうしても良いほうに寄せたくなります。オルカンとFANG+を並べたとき、23%と48%でした。
教科書どおりなら、オルカンが土台でFANG+が付け足しです。数字を見たら、逆になっていました。詳しくはオルカン23%・FANG+48%。コア・サテライトが逆転していた話に。
このとき「じゃあFANG+を増やそう」と思いました。これが一番あぶない考え方でした。そのときたまたま勝っていたほうに寄せるのは、勉強ではなく後追いです。
③ 細かくすれば続くと思う
毎月まとめてより、毎日少しずつのほうが続く気がしていました。それで毎日500円の積立を始めました。
58日で閉じました。金額の問題ではなくて、毎日数字が動くのを見続けるのがしんどかった。記録はFANG+を毎日500円で58日積立てた、正直すぎる全記録に全部残っています。
刻みを細かくすると、見る回数が増えます。続けやすくするつもりが、逆でした。
④ 分散したつもりで集中していた
投資信託を4本持っていました。4本もあるんだから分散できていると思っていました。
通貨と国と業種で洗い直したら、4本のうち9割がドルと米国テックでした。分けていたのは商品の名前だけでした。中身は投資信託4本に分けても、9割はドルと米国テックだった話に出しています。
本数は分散の証拠になりません。数えるまで気づけませんでした。
⑤ 設定をいじり続ける
①〜④は、全部この期間にやったことです。4か月足らずのあいだに、3回。
いじっていた理由は、最適化ではありませんでした。不安だったからです。これで合っているのか分からないから、触ることで確かめようとしていました。経緯は119日で3回も方針を変えていた。仕組みだけ決めて、あとは放った話に。
⑥ 入金力を後回しにする
これが最後で、いちばん恥ずかしいものです。
信託報酬は0.05775%と0.1%の差まで比べていました。小数点以下第5位まで見て、どっちが安いかを調べていた。
その同じ時期に、ATMでおろすときの275円は、一度も数えていませんでした。
楽天銀行の場合、無料回数が残っていないと、3万円未満をおろすのに220円か275円かかります(使うATMによって違います)。小数点以下を比べる時間はあったのに、目の前の275円は見ていなかった。
信託報酬は、預けている金額に対してかかります。だから金額が小さいうちは、率をいくら下げても効く額は小さい。0.05775%と0.1%の差は、100万円あたりで年422円です。
一方でATMの275円は、いくら持っているかに関係なく、そのまま出ていきます。資産がゼロでも275円です。
つまり積立を始めたばかりの時期ほど、率より額のほうが効きます。それなのに、率のほうばかり調べていました。
並べてみたら、①〜⑤は全部同じ失敗だった
6つ書き出して、しばらく眺めていて気づきました。
①から⑤まで、全部「設定を触った」話です。買う商品を変えた、比率を変えた、頻度を変えた、本数を変えた。触る場所は違っても、やっていることは同じでした。
そして⑥だけが違います。⑥は「触っていなかった場所」の話です。
その4か月、設定は3回いじりました。そのあいだ、毎月いくら残っているかは一度も見ていません。調べる対象が、最初から片側に寄っていました。
なぜ片側だけを触っていたのか、あとから考えると理由ははっきりしています。設定は、触ればすぐ変わるからです。
商品を変えれば画面が変わる。比率を直せば円グラフが動く。何かをやった感じがすぐ手に入ります。調べた時間が形になって見える。
入金力のほうは、そうはいきません。支出を見直しても、その日は何も変わらない。効いているかどうかが、何ヶ月も分からない。だから後回しにしていたんだと思います。
手ごたえのあるほうだけを触り続けて、効くほうは一度も触らなかった。あの4か月を要約すると、それだけの話でした。
やることは4つしかありませんでした
いじるのをやめて残ったのは、拍子抜けするほど少ない4つでした。どれも新しくないし、面白くもありません。
4つのうち3つは「何かをしない」話です。放置する、使わない、いじらない。実際に手を動かすのは4番だけでした。
そして4番が、6つの失敗のうち唯一やっていなかったことです。
それでも触りたくなるから、触る場所を変えた
「感情で動くな」「触るな」と書いてある記事はたくさん読みました。正しいと思います。でも、それができないから3回変えたわけです。
我慢が続かないのは分かっていたので、やめるのではなく触る場所のほうを変えることにしました。
商品・比率・積立の頻度・本数
毎月いくら残ったかを見て、余った分を入れる
積立の設定は決めたら動かしません。そのかわり、月末に残った分をスポットで入れることにしました。金額はその月によって違うし、ゼロの月もあると思います。
これなら「何かしたい」という気持ちの行き先があります。持って放置する、と、何かしたい、が同時に成り立ちます。
しかもこの方法だと、増やすために見る場所が相場ではなく自分の家計になります。⑥で書いた「触っていなかった場所」が、そのまま触る場所になりました。
毎月いくら残ったかは、一度も数えたことがない
ここまで書いておいてなんですが、わたしはまだ、毎月いくら残っているかを数えたことがありません。
信託報酬は小数点以下第5位まで調べたのに、自分の口座に毎月いくら残るかは知らない。119日で3回も設定をいじる時間はあったのに、そっちを数える時間は作らなかった。
この記事を書きながら決めました。次の給料日から数えます。それだけの話です。
※投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任で行ってください。この記事は特定の金融商品やサービスをすすめるものではありません。
次は、⑥で出てきたATMの275円を実際に数えた話を書きます。信託報酬と並べて計算したら、思っていたより大きい数字になりました。
この記事で出てきた記録
- エヌビディアが欲しくなって調べたら、もう持っていた話
- オルカン23%・FANG+48%。コア・サテライトが逆転していた話
- FANG+を毎日500円で58日積立てた、正直すぎる全記録
- 投資信託4本に分けても、9割はドルと米国テックだった話
- 119日で3回も方針を変えていた。仕組みだけ決めて、あとは放った話
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